令和5年度が始まったと思ったら、早くも1ヶ月が経過しようとしています。
先輩方が「歳をとる度に時間が早く進むように感じる」と仰っていましたが、その言葉を実感しないわけにはいきません。
そして年々歳をとるわけですから、年々時間が過ぎるのも早くなるわけですよね。
しかし意外と自分の顔を毎日鏡で見ていると変化があってもそれほど気がつかないように、時間の早い、遅いと言った変化もそれほど自分では気が使いないものなのでしょうか。
でも他者から「あら、しばらく見ない間に顔つき変わったね」と言われることはあっても「あら、しばらく見ない間にあなたの時間の進みが変わったね」とは言われないでしょうから、時間の進みの早い、遅いは自分で感じるしかないですよね。
この「時間の長さは年齢の逆数に比例する」というのはジャレーの法則というれっきとした誰もが感じる感覚で、年齢を重ねると自分の人生における1年の比率が小さくなるために、体感としての1年が短く、時間が早く過ぎると感じられるようになるらしいです。
ではどうすれば人生を長く感じることが出来るようになるのかと言いますと、ズバリ、新しい経験をすること。
同じことを繰り返す生活をしていると、脳は「特に新しいことのない一日だった」と感じ、記憶に残しません。つまり時間経過が早く感じるわけですね。それに対して、新しいことがあると脳は「今日は真新しい体験をしたから記憶に留めなくちゃ」と感じ、記憶にもしっかりと残るような、時間経過がゆっくりと過ぎるような感じになるわけです。
そして本日、4月29日、福島県二本松市にある災害公営住宅若宮団地で学生食堂をオープンしたのですが、今日の学生食堂には福島大学の災害ボランティアセンターの2年生と1年生が参加してくれました。きっと、彼女、彼は毎日真新しい体験をしているはずなので時間経過がゆっくりと過ぎていく皆さんです。
その点だけとっても羨ましく感じますね。
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そんな時間経過がゆっくりな皆さんと作る本日の献立が「青じそ香るしらす丼 食べるラー油を添えて」です。これまでの献立が「そぼろ丼」とか「親子丼」だったのに比べると今回の献立は急にコジャレ感が出ていますね。
この辺も学生食堂に協力してくれる学生の顔ぶれが変わったので、献立も新しい感じにという流れなのかは日本経済の先行きみたいに不明です。
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今回のために用意したしらすの量をご覧ください。
しらすだけだとどのぐらいの量なのか判別がつきにくいので、比較対象の為に食べるラー油のビンも一緒に撮影しました。
これだけのしらすが泳いでいたら、まるでスイミーのようになるかもしれません。これだけの量ですから大型の魚も尻尾をまいて逃げ出すにちがいないです。魚には尻尾はないので、背びれをヒラヒラさせて逃げ出すというのが正しい言い方ですかね。
このスイミー、じゃなくてしらすを炊き立てのご飯の上に米が見えなくなるぐらいにのせて、そこに刻んだ大葉を小型の森のようにわんさか振りかけ、更には食べるラー油も添えて、ついでにバスケのシュートの際には左手は添えるだけで、そこにゴマを一つまみかければ、
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本日の献立「青じそ香るしらす丼 食べるラー油を添えて」の完成です。
しらすの塩味と食べるラー油の辛味、そして大葉がまるでこれからの季節のように爽やかなアクセントとなって、口の中いっぱいにうま味が広がります。
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まるで口の中という大海原に所狭しと泳ぎ回る味覚の大冒険。
という感想を抱いているかは分かりませんが、試食の様子ですが、皆さん良い表情をしていますね。
学生ばかりではなく、団地の方にも本日の献立は(本日の献立は、と書くといつもは不評みたいな感じになってしまいますが、そんなことは決してありません)好評だったようで、食べ終わった後に「美味しかった」と感想を言いに来てくれた方もいたぐらいです。
コロナが5月に5類に分類されるようになれば、以前のように学生と大人が一緒に食事をするようにも戻せるかもしれませんが、当面の間は感染予防の観点から今と同じようにお持ち帰りをしてもらい、交流は食事の受け渡しの際に、ということでやっていきたいと思います。
来月もたくさんの「美味しい」と「笑顔」を届けていきますので、よろしくお願い致します。